高精度・広レンジのオートフォーカス
私たちは1分子イメージングの自動化をこれまで研究してきました。その際に、顕微鏡自動化ためには高精度なオートフォーカスを実現しなければならないことに気づきました。従来のオートフォーカスでは、精度が高くないため時間が経つにつれてフォーカスがずれてしまい、毎回オフセットを調整する必要があり自動化の妨げになっていたのです。
時間がたってもフォーカスがずれないオートフォーカスを実現するため、オートフォーカスをゼロベースで開発しました。開発した商品が「Perfect Auto Focus」です。我々は本商品の頭文字をとって「PAF(パフ)」と呼んでいます。PAFでは時間が経ってもフォーカスのずれはほとんどありません。
手元の顕微鏡に容易に導入できるように、PAFをモジュール形式としました。PAFを顕微鏡のバックポートに取り付けるだけで、手元の顕微鏡へPAFを導入することができます。
応用例
1分子イメージングの自動化
PAFにより顕微鏡の自動化ができます。低解像度の顕微鏡はもちろんのこと、1分子イメージングのように高解像度の顕微鏡に対してもPAFは有効です。PAFと顕微鏡制御ソフトウェアAuto Imaging System(AIS)により、1分子イメージングの自動化を行いました。AISに搭載の人工知能が細胞を自動探索して96ウェル内の細胞を自動計測します。自動計測中はPAFが常にガラス面に対してオートフォーカスを行います。この方法により、1日に8,000細胞の自動1分子イメージングが可能であることを確認しております。イメージング後の画像解析はAuto Analysis Systemで行うことができます。